僕は長く警察署留置者の診察をしているが、最近、外国人留置者の初診が増えてきている。また、以前は中国人が多かったが、最近は東南アジアの人も増えて来た印象。しかし統計上は外国人の犯罪が増えているわけではないらしい。 日本人の警察署留置者はかつて覚醒剤使用歴があり、不眠やイライラ感を訴える人が典型的である。そのような人は逮捕前に眠剤の処方を受けている人が多いが、不思議と精神科で処方を受けていない。彼らは内科で眠剤を貰っている。 外国人の警察署留置者は覚醒剤関係は頻度的にはあまりいない。彼らはしばしば長期に日本に滞在しており、日本語がわかるのでコミュニケーションには困らないことが多い。しかし稀に来日して間もない人が受診することもある。彼らは日本語も英語もわからない。 このような際、タブレットのグーグル翻訳を利用する。アプリは発声もしてくれるが、僕は翻訳文章を見せて利用している。警察官に同伴される留