お盆が迫り、近く旅行を予定する人も多いだろう。JTBによると今年の夏休みの旅行者数(1泊以上)は国内・海外とも2008年のリーマンショック前の水準を回復する見込みだ。昨年は新型インフルエンザの流行もあって旅行需要が冷え込んだだけに、書き入れ時を迎えた関連業界の期待は高い。 かばん業界もその1つ。だが、今年はスーツケースなど旅行かばんの売れ筋にちょっとした異変がある。 昨年までは、合成繊維などを使ったソフトタイプのキャスター付き商品が人気の中心だった。節約志向を背景に、「安近短」の旅行で済ます消費者が増えたことが背景にあった。 今年はキャスター付きが売れる点は変わらないが、ポリカーボネートなどを使ったハードタイプが主役に躍り出た。東武百貨店池袋店では、3~7月の売上高がキャスター付きソフトタイプが前年同期比で2割以上減った一方、ハードタイプは約6割増の勢いだ。 ハードタイプの軽量化が牽引 同