佐賀地裁で14日にあったひったくり事件の公判で、走行音の静かなトヨタ自動車のハイブリッド車(HV)「プリウス」が犯行に使われたと検察側が指摘した。窃盗と傷害の罪で起訴した被告(34)に「音の小さな車で背後からふいをつく危険な犯行。被害者は突然襲われた恐怖を被った」と懲役2年を求刑した。弁護側は起訴内容を認めて、執行猶予を求めた。 起訴されているのは福岡県久留米市城島町下青木、建設会社長吉武正明被告。 起訴状によると、吉武被告は1月6日午後10時50分ごろ、JR佐賀駅近くの路上を歩いていた女性(当時43)に背後からプリウスで接近。現金約4万円が入ったバッグを運転席からひったくり、転倒した女性に首や腰などに全治2週間のけがを負わせた、との内容。女性は「気がついたら転倒していた。エンジンの音も聞こえなかった」と供述しているという。 被告は「プリウスが静かである認識はあったか」との検察官の質