戦後の害虫対策で根絶されたとみられていたトコジラミ(南京虫)の相談や駆除件数が近年、沖縄県内で増えている。全国でも増加傾向で、有害生物や害虫防除対策に取り組む県ペストコントロール協会によると、トコジラミと推定される相談件数は2007年のゼロから10年は24件、13年109件、15年114件と急増している。荷物や家具などから持ち込まれることが多く、同協会の下地常弘副会長は「海外から人や物が自由に入ってくるケースが増え、県内で増えているのではないか」とみている。 日本ペストコントロール協会が国内で実際に確認した件数は10年度138件だったが、その後は右肩上がりで増え、14年度は548件。うち県内は11件となっている。トコジラミの発生した家庭が駆除業者に直接依頼することもあり、実際の件数はさらに多いとみられるという。 県内では1人暮らしの高齢者がトコジラミの発生に気付かず長時間放置したため駆