特集:「POPカルチャー保存機関」の編集にあたって 今月号の特集タイトルは「POPカルチャー保存機関」です。 2014年11月に刊行された『アーカイブ立国宣言』は,欧州のEuropeanaや米国のDPLAのようなデジタルアーカイブのハブが日本でも設立されるべきであると,強く訴えています。この中では,マンガ,アニメ,ゲーム,テレビ番組など,従来サブカルチャーと呼ばれてきた分野の資料保存について,大きくページが割かれています。一方で,ファッション,風俗,世相などを形作ってきた大衆文化の保存についても,同様に保存の議論が盛んになっています。例えばSPレコードや貸本など,従来のMLAでは保存の対象から漏れていた資料も過去にさかのぼって発掘・保存する動きがあり,サブカルチャーだけでなく,広く「POPカルチャー」全般の保存が議論の俎上にあります。 本特集ではこういった「POPカルチャー」について,デジ