クレジットカード大手の三菱UFJニコスに対し、株主である三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と農林中央金庫が、1000億円規模の金融支援を行う方針を固めたことが22日明らかになった。 ニコスが実施する第三者割当増資に対し、MUFGが約85%、農林中金が約15%の出資比率を維持してそれぞれ応じる見込みだ。 ノンバンク業界は過払い利息の返還請求の増加などで経営環境の厳しさが増しており、ニコスは財務体質を強化して生き残りを図る。 ニコスは、過払い利息返還請求の増加などで、税引き後利益が2010年3月期連結決算で462億円、10年9月中間連結決算でも70億円の赤字となった。10年9月に消費者金融大手の武富士が経営破綻したことで返還請求が増える懸念が強まっており、増資で得た資金で過払い利息の返還に備えた引当金を積み増す。