(はじめに) 石原慎太郎さんが亡くなられた。意外に思われる人もいるだろうが、私はたまたま石原さんの知遇を得ていて、ひところは折に触れて対談や会食の機会があった。確か2020年の春にも電話が来て「コロナ空けたら食事でもしましょう」と約束していたのだった。再会がかなわなかったことは残念でならない。ご冥福をお祈りします。 石原さんとはじめて出会ったのがこの対談だった。ほとんど政治の話はしていない。政治以外の石原さんの自分語りをかなり引き出したという点では結構珍しい対談だったのではなか。石原さんの稚気、衒いのなさ、ユーモアが前面に出ていて、今でも面白く読めると思う。追悼の気持ちを込めて再公開する(テキストの公開については編集部の許諾は得てあります)。なにしろ20年近く前の対談なので、不適切な内容の箇所もあるだろうが、あまり修正はしなかった。なお、人名などは一部伏せ字にしてあります。 −−−−−−−