【硝材の製作】 すばる主鏡用の硝材(ガラス材料)は、わずかな変形も嫌うため、できるかぎり熱膨張係数が小さい材料が求められます。実用温度域において、熱膨張係数0の硝材が2種類実用化されています。コーニング社のULE、ドイツ・ショット社のゼロデューワです。どちらを使うか、天文台内で技術検討を経て、コーニング社のULEに決定になりました。その決定理由に、大口径材の製造実績があったように思います (kamakuraufuさんのご回答)。 熱膨張0の硝材は、特殊用途で、それほど需要が大きくありません。日本の技術力が現在のように高くなる以前からULEとゼロデューワが実用化されており、需要を満たしているため、新たに日本製の熱膨張0の硝材を開発しようとする動きはないようです。 【主鏡の製作】 まず経緯を説明すると、 径8mの主鏡研磨を受けてくれるかどうか、世界中のメーカーに打診したところ、米国のアリゾナ州
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