【ロンドン=松井学】金融危機の影響が深まるアラブ首長国連邦(UAE)ドバイで、英国人をはじめ外国人在住者が高級自家用車を空港に乗り捨てドバイを離れる例が急増している。地元警察は最近数カ月で三千台以上を発見、借金を返せなくなった「夜逃げ」同然の脱出とみられる。英タイムズ紙が伝えた。 ドバイ国際空港周辺の駐車場には、BMWやポルシェ、大型四輪駆動車が鍵をつけたまま放置されているという。車内には限度額を超えて使ったクレジットカードや、踏み倒しを謝ったメモなどが見つかっている。外国人は税金を優遇されるため、母国では実現できない消費生活を続けた末、経済危機による失職や収入減でローンが払えなくなった例が多いとみられている。