オリンパス、大王製紙、島田紳助。 今年も残り2カ月を切ったが、東日本大震災以外にもショッキングなニュースが例年以上に多い。しかし、いきなりそんな前段を覆すようだが、そのどのニュースよりも強いショックを受けた本がこれ。事件が起こった当時、僕は大学生として、その現場である札幌に住んでいたにも関わらず、この本を読むまで知らなかった。先日の朝会で東えりかに聞いたのだが、事件後は本書の後書きを書いた元上司の原田氏の書籍や事件をモデルにした小説など、関連書籍が数多く出版されたようだ。(朝会ではもちろんこの本について、2人でアツくなってしまった) そりゃそうだ。これだけの事件だもの、と妙に納得した。本書は暴露本の域を超えている。組織に所属する人、誰もが持ちうる人間の愚かさに迫った会心の「告白」である。個人的には今年読んだ本の中で、もっともスリリングだった、事実であるという事実がスリリングさを数倍にした。