目を酷使するプロは、視力をどうやって維持しているのか。雑誌「プレジデント」(2019年7月19日号)の特集「眼医者、メガネ屋のナゾ」では、「目が命」のプロたち5人に話を聞いた。4人目は自衛官の高部正樹氏だ――。(第4回、全5回) ▼疲労を一発解消「自衛隊式マッサージ」 見えるかどうかが、生死を分ける 私はかつて戦闘機パイロットとなるべく、航空自衛隊の飛行幹部候補生として2年間の飛行訓練を受け、その後傭兵(歩兵)として、アフガニスタンやクロアチアなどで戦いました。その経験から言えるのは、目の健康は命に関わるということです。 たとえば戦闘機は通常の航空機よりもさらに飛行スピードが速く、場合よっては1000キロ近い速さになります。すると、数秒前にはケシ粒のように見えていた標的が、数秒後には目の前にあるという世界です。訓練中、どんなにそれが遠くても、他の飛行機を見つけたら同乗している教官に報告する