正直、科学とのつきあい方、すなわち科学の成果物たる理論とのつきあい方を指南する本としては傑作とは言い難い。これらの点について知りたいのであれば「なぜ宇宙人は地球に来ない?」、「ニセ科学を10倍楽しむ本」、「疑似科学入門」、「頭がいいから騙される」など傑作がいくつもある。 しかし、本書はある一点において画期的であった。 「科学者を疑え」と言った点である。 本書「科学との正しい付き合い方」は、サイエンスライターというよりサイエンティストライターと呼ぶにふさわしい著者によるサイエンティスト・リテラシー。サイエンティストライターとしての著作には、「恋する天才科学者」がある。 目次 はじめに??科学の物語性 初級編 科学によくある3つの「誤解」 誤解1:「『科学離れ』が進んでいる」ってホント? 誤解2:もともと『科学アレルギー』の人は多いってホント? 誤解3:「科学技術は、身近ではない」ってホント?