私にはあなたしかいないのよ。 あなたは毎日会社に行って、会社の人と会話をするんでしょ。 夜遅くまで残業して、会社の人とお酒を飲んで帰ってくるでしょ。 私がどれだけあなたが帰ってくるのを待っていたかわかるかな。 あなたはそのままシャワーをあびてベッドに入ってしまったけれど。 この間、私と歩いていた時に、すれ違って会釈した女の人がいたよね。 あなたは、あの人は会社の人だって言ったけど、私のことを紹介もしてくれなかった。 あなたが話してくれる会社の話はとても面白いけれど。 あなたの話の登場人物には、私、一人も会ったことないのだけど。 あなたの携帯電話にはよく友達から電話がかかってくるよね。 あなたがそんなに長電話する人だって一緒に住むまで知らなかった。 今度会わせてくれるっていうけれど、私はあなたと一緒の時間がもっと欲しいの。 ごめんね。でも、私の話はいつもテレビかインターネットのことばかりで。