アベノミクス成長の先行きが今1つ不透明なこともあって、「日本のガラパゴス化が原因」と、10年前に流行ったフレーズを持ちだし、改めて日本企業の国際行動を問う論調が増えてきた。 だが逆に言うと、ガラパゴス化はその国の強みや中核のコアを象徴する部分でもあることを忘れてはならない。国内だけの発展に終始しても構わないので、むしろ世界有数の巨大市場を背景に、日本はもっとガラパゴス化に徹すべきであるとあえて強調したい。 世界競争力ランキングで25位の日本 スイスの国際経営開発研究所(IMD)が昨年5月に発表した世界63ヵ国・地域を対象とする「世界競争力ランキング(2018年版)」によると、トップは米国、2位香港、3位シンガポール、4位オランダと続き、日本はなんと25位の評価である。1990年代前半まで長い間、首位の座にあった日本と比較すると、凋落ぶりには愕然たる思いが走る。 www.imd.org 評価