最高裁が民事訴訟の判決を言い渡す際に、原告や被告、傍聴人に判断の内容を伝えるため、判決要旨を読み上げる取り組みを始めた。従来は判決主文だけを言い渡してきたが、最高裁裁判官の一部から「不親切ではないか」との声が上がっていた。国民への分かりやすさを意識して慣例を見直した格好だ。 「債務額が140万円を超える場合、司法書士は債務整理を担当できない」。今年6月、司法書士が弁護士に代わってどこまで債務整理を担えるかが争われた訴訟の判決で、第1小法廷の大谷直人裁判長は判決要旨を読み上げた。 これまでは「上告を棄却する」などと主文だけを告げており、後から判決文を読まなければ内容は確認できなかった。法廷で理由が告知されたことから、傍聴席にいた弁護士や司法書士は、業界間の線引きをその場で知ることができた。
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