低金利通貨の円の売り持ち高(short position)、高金利通貨(ドル、ユーロ、英国ポンド、オーストラリアドルなど)の買い持ち高(long position)からなる投機的な外為持ち高の総称。持ち高の損益は2通貨の金利差益と直物為替相場の変動損益からなる。為替相場が円安に変動すれば、金利差益と為替益の双方を得ることができる。一方、金利差益以上に円高になればネットで損失が生じる。 為替先物取引、上場通貨先物、外為証拠金取引などのオフバランス取引で行う場合と、現物の円資金を借りて高金利通貨建ての資産に投資するオンバランス取引で行う場合とに大別される。1990年代後半にヘッジファンドがオフバランス取引で円キャリートレードの持ち高を拡大し、円安要因になった。2004年以降の円安でも内外で円キャリートレードの持ち高が拡大し、円安要因として注目されるようになった。ただし、円売り持ち高が大きく積み