若年層映画ファンの意識の変化、SNSの普及などで、改めて注目を集めている名画座。DVD、Blu-rayだけではなく、配信サービスによって今まで以上にいつでもどこでも映画を観ることができる環境となったが、旧作をスクリーンで観る醍醐味に多くの観客が年々魅了されている。 リアルサウンド映画部では、多彩なプログラムで人気を集める東京の名画座3館の番組編成による座談会を企画。新文芸坐の花俟良王(はなまつ・りょお)氏、早稲田松竹の上田真之氏、キネカ大森の渋谷実里氏に、番組編成のコンセプト、劇場に訪れる観客の変化など、熱く語り合ってもらった。 また来たいと思ってもらうために ーー多彩なプログラムで映画ファンからも注目を集める3館ですが、まずは2018年会心のプログラムからお話いただけますか。 花俟良王(以下、花俟):2018年は新しい試みを模索した1年間でした。細かいプログラムでご迷惑をかけていると思う