新型コロナウイルスの感染拡大により演劇や音楽、演芸、展覧会、映画など、あらゆる分野の文化芸術行事が中止・延期に追い込まれている。 主客双方の命を守るためにはやむを得ないが、現場はフリーランスも多く、生活は日に日に逼迫(ひっぱく)している。文化の灯を守るため、官による対応はもちろんのこと、民間を含めたさまざまな支援が必要だ。とはいえ、こういうときこそ世の中を癒やし勇気づけるのは文化の力だ。担い手の奮起も促したい。 ぴあ総研の推計では、5月末まで現在の状況が続けば、スポーツイベントも含むライブ・エンターテインメント業界への影響は、中止・延期が15万3000件、損失は3300億円に上るという。 なかでも客の入場料などに支えられ、その収入が次の公演の原資になることが多い演劇や音楽、演芸分野への影響は致命的だ。幅広い裾野があってこそ文化は栄える。先が見えない中で、生活を可能にし、離職者を生まないよう