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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/reizei (4)

  • 「ディーゼル特急を守れ」、JR北海道のギリギリの闘い

    ここニュージャージー州をはじめ、ニューヨークからマサチューセッツなどの米国北東部では、夏というのは道路工事の季節です。あちこちで、路面をはがして再舗装する作業が続いています。というのも、12月から1月には大雪が降ったり、気温が摂氏で氷点下10度を下回る中で、路面が凍結を繰り返す中で数年で舗装がガタガタになってしまうからです。 そうした工事区間を通りながら、私はJR北海道のことを考えていました。実はJR北海道が現在置かれている苦境というのは、ここ米国東北部のガタガタの路面と、ある意味で重なるものがあるからです。 そのJR北海道の特急列車では、ここ数年、発煙や発火の事故が多数発生していることから、11月にはダイヤ改正を行って、特急の最高速度を時速130キロから110キロに減速するという発表がされました。 日の鉄道技術、特に安全対策は世界最高水準であるのに、どうして北海道だけ事故が頻発するので

  • iPS細胞技術を育んだ日本人の「生命観・自然観」とは?

    いわゆるiPS細胞(人工多能性幹細胞)発明による京大の山中教授のノーベル賞受賞は、世界的に見ても当然過ぎるほど当然であると受け止められています。と言いますか、ヤマナカとかiPSという名前の方が、「ノーベル医学生理学賞」という面倒な名前よりも知名度があり、このあたりで賞を出さないと賞の方が格好がつかないというぐらいであったように思います。 ところで、このiPSという技術は、アメリカ社会から見ていますと、汎用性の高いヒトの細胞をヒトの「受精卵」ではなく、ヒトの「皮膚細胞」から作ってしまうという点が画期的です。これによって、アメリカの宗教保守派に強くある「受精卵の利用は胎児殺しと同じ」という価値観に引っ掛かることなく、高度な細胞レベルの医療が可能になるからです。 勿論、この技術は山中教授という天才による発見であり、それ以上でも以下でもないと思います。ですが、その研究の環境を提供したということでは

  • 「週末も働け」というアップルが必ずしも「ブラック」でない理由

    企業の人事制度や就活中の学生に対して、常見陽平氏が発信するメッセージには注目しています。中長期の視点で企業側へ変革を促しながら、短期の視点では学生たちに戦術レベルで有効なサジェスチョンを続ける姿勢に誠実なものを感じるからです。今回アゴラに掲載された『アップルが新入社員に渡すメッセージがブラック企業みたいな件』というコラムも、妙な形で社員のモチベーションを操作しようという日企業の「ブラック性」に対して若者に警戒せよと呼びかける良心的なものでした。 ただ、コラムのタイトルにもなっているアップル社の「新入社員向けメッセージ」については、少々注釈が必要と感じたのも事実です。常見氏がフェイスブックで見つけたというそのメッセージはこんな感じです。 "There's work and there's your life's work. The kind of work that has your

  • 「サブプライム」の破綻を見抜いたジョン・ポールソンの成功からはどんな教訓が引き出せるのか?

    新しい年がやって来ました。アメリカでは「これまでの騒動は何だったんだ?」と思わせるような楽観論が支配しています。年末に政治的合意を連発したオバマ大統領が、ハワイで悠々と休暇を楽しむ姿が報道されてももはや怒る人間はありません。景気の反転も、雇用情勢の好転についても誰も疑わなくなり、新年の取引初日となった3日の月曜日には株は勢い良く買われています。一方で、日の各新聞では元旦から悲観的な社説が並んでおり、一部の新聞では「人々の孤立」について何とも暗いトーンの特集が連日掲載されているという具合で全くの別世界という趣です。 ただ、冷静に考えて見ればアメリカの楽観論にも空虚なところがありますし、日の悲観論にも行き過ぎと思考停止があるわけで、折角の年の初めには、そのどちらでもない「何か」を目指したくなるのが自然というものです。そうした発想にピッタリ来るがありましたので、こちらをご紹介して2011年

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