「僕らのモティヴェーションは不満とか腹立つことをラップで言いたいってだけだから、基本的に。聴いてくれた人が『こういうこと言っていいんだ』って気付くといいよね」——BOSE まだ4月だというのにかなりのペースで、特に20代の アーティストによる名盤が量産されている本年。そんな日本語ラッ プ景況の中、大ヴェテラン:スチャダラパーもニュー・アルバム 「11」を完成させた。そしてそのアルバムには、韻の踏み方やトラックの構築力、そして「リリックの内容の面白さ」という、 根本の部分にあるクオリティの抜群の高さと、11作目のアルバムにもかかわらず、変わらずフレッシュな切り口探しとチャレンジを続けるスチャダラパーの姿があった。その上で産み出された作品は、リスナーの脳をキッチリと思考させ、ザクザクと脳に言葉と音を刻み込むスリリングさを誇っている。結果、スチャダラパーという越えがたい壁は更に高さを増し、改めて