1.根付とは 根付(根附、ねつけ、ネツケ、根付け、Netsuke)とは、 ポケットのなかった江戸時代において、印籠や巾着、煙草入れなどの提げ物(さげもの)を腰の帯にさげて携帯するため、紐の先に結わえて使用する滑り止めとして作られ、装飾美術品の域にまで発達した、日本独自の小さな細密彫刻 のことです。 「根付」の語源は諸説ありますが、提げ物の根元に結び付けられて、着物の帯の上に引っかけて提げられたことから、”根付”と呼ばれたようです。歴史上、文献で最初に”根付”という語が現れるのは、寛文十一年(1671年)の『寶藏』が最初だといわれています。 提げ物とは、印籠、巾着、煙草入れ、火打ち袋、矢立、煙硝入れなど、小道具を腰から提げて携帯するものの総称です。 左の写真をご覧下さい。丸い根付が帯の上に引っかけられて、煙草入れと煙管入れが帯下にぶら下がっています。これが根付です。帯の上の目立つところに根付