杉村勇次(32)=仮名=は女あさりのために婚活パーティーに参加。そこで出会った内藤美春(30)=同=とホテルにいた。 抱き寄せた美春から漂う甘い香りが、杉村の心をいっそう強くひきつける。もし自分が既婚者でなければ…。そんな気にさせるほどの魅力が美春にはあった。 「杉村さん。ほら、まずはドリンクを飲んでください」 美春に言われて体を離すと、ウコンドリンクを開けて飲み干した。 「ありがとう」 素直に口から言葉がついて出た。 「それじゃあ、乾杯し直しましょう」 2人は缶ビールを手に取った。 「美春さんは本当にきれいだ。会えてよかった」 杉村はウットリとした目で眺めた。 偽らざる本音だった。 美春をだましていることに罪悪感を抱くようになっていた。 その時だった。酒を飲みすぎたせいか、視界がぼんやりしてきた。 「杉村さん? 大丈夫ですか?」 心配そうな美春の声も、なんだか遠くの方から聞こえてくるよう
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