流通大手のイオンは、絶滅が危惧されるニホンウナギの代替品として近畿大学が開発したナマズの販売を始める。関係者が11日、明らかにした。30日の「土用の丑(うし)の日」の目玉商品として、下旬からナマズのかば焼きを売り出す。 ニホンウナギは近年資源量が減少し、国際的に絶滅が懸念されている。クロマグロの養殖で知られる近大は、かば焼きやうな丼の需要を支えるため、有路昌彦教授が中心となりウナギの代用品となるナマズの開発に着手。ナマズ特有の泥臭さを消すため、水やエサの工夫を重ね、昨年、ウナギ味のナマズの開発に成功した。 近大がこれまでに行ったテスト販売では、消費者から「ウナギと似ている」「また食べたい」など支持する声が多かったという。 ただ、供給量が少ないため、イオンの販売も一部店舗に限定される見込み。近大は今後の拡販に向け、量産態勢を整える方針だ。