左の写真で「ターゲットドローン」が不審ドローン。対策用のドローンはこれを追尾し、接近してロックオンをしたらネットを放出して捕獲。不審ドローンを安全に地上に下ろす(出所:東芝インフラシステムズが掲載した動画からキャプチャー) これは東芝子会社の東芝インフラシステムズが、2022年12月に福島ロボットテストフィールド(福島県南相馬市)で不審ドローン対策、つまり「カウンタードローンシステム」をデモしたときの様子である。カウンタードローンの手段は複数あるが、ドローンが空中でネットを放って“生け捕り”にするというシステムは世界に類を見ない。 物流・測量・点検・農業などさまざま産業で活用が広がるドローンだが、悪意を持った者にとっても便利なツールであることは事実だ。実際、世界では過去に、重要なインフラ施設を爆弾で攻撃したり、空港に侵入して機能を停止させたりするなど、反社会的な活動に悪用されたこともある。