前回ご紹介した『世界一周デート 魅惑のヨーロッパ・北中南米編』のなかで、メキシコの山岳地帯に住む人たちとチベットの人たちの雰囲気が似ていることを肌で感じた著者の吉田友和さんは、こんなふうに述べられていました。 我々モンゴロイドの祖先は、西はチベットの果て、東はアリューシャン列島を越え、アメリカ大陸を渡り、メキシコの山奥まで来ているのだ。そのグレートジャーニーにつくづく頭が下がる。モンゴロイドというキーワードで、世界はどこかで繋がっている。 グレートジャーニー、あまりのスケール感に想像するだけで頭がくらくらします。そこで思い出したのがこの一冊。 今回は、1999年に植村直己賞冒険賞を受賞されている探検家であり、人類学者や外科医でもある関野吉晴さんの『グレートジャーニー 人類5万キロの旅1 嵐の大地パタゴニアからチチカカ湖へ』(角川文庫)を取り上げたいと思います。 グレートジャーニーとは? 『