しろうさぎは森の中の、小さなおうちに生まれました。 しろうさぎに必要なものは全部そろっています。 おかあさんに、おとうさん、赤いクレヨン。ふかふかのベッド、 おかあさんが作ってくれる温かい食事。、そしてお庭にはりんごの木が一本。 秋が終わると、うさぎの母さんは、りんごをお砂糖で煮てジャムを作ったり、 シロップのなかにつけこむコンポートを作ります。 ある日、しろうさぎは初めてりんごのジャムを食べ、あまりの美味しさに驚きました。 おかあさんが、お庭のりんごの木の実よっと教えてもらい、 さっそく見に行っていっぱいりんごを食べてみたいと思いました。 まだ生まれて1年経っていないしろうさぎは、リンゴの実が秋になるのを知りません。 玄関を飛び出し、リンゴの木の前にやってきて、がぶりと木の幹をかじりました。 全く美味しくなく、とても硬くて、痛くて、泣き出しました。 おかあさんは秋にならないとまだ実はなら