「まったく納得がいかない。真実は明らか。あいまいな判決だ」。痴漢被害を訴えた女性に「でっち上げだ」として損害賠償を求めた訴訟の差し戻し控訴審判決があった26日、東京都国立市の元会社員、沖田光男(67)さんは東京・霞が関の司法記者クラブで会見し、東京高裁が賠償を認めなかったことについて、怒りをあらわにした。 沖田さんは今回の判決で初めて痴漢行為が否定されたことについては、「当たり前のことで、評価する気はない」と断じた。 判決では「被害を立証できないからといって、すぐに虚偽申告と判断されれば不相当な結果を招く」として、犯罪被害者が被害を訴えにくい環境になることへの懸念も指摘した。だが、弁護団は「今回は明らかなでっち上げ。勘違いや人違いとは区別して責任を問うべきだ」と非難した。 逮捕から10年余り。自分の口から再上告の考えを示した沖田さんは、「引き続き戦い続ける。必ず最後には真実が明らかに