さて、リターンの期待値e、標準偏差σ、トレード数Nですが、それぞれがどういう関係を持つか、把握しておく必要があります。 ※今後は期待値のことを期待成長率と呼ぶことにします。1回のトレードで総資産(もしくは掛け金)を何%成長させることができるか、という意味です。 1.トレード数と期待値の関係 まずトレード数Nと期待値eの関係に着目します。 以下のグラフはあるストラテジーについて、売買条件の閾値zを変化させてトレード数と期待成長率の関係をプロットしたものです。 このグラフを見ると、トレード条件を厳しくしてトレード数を絞った場合、線形的ではなく累乗関数的(つまりy=c×x^α、cとαは定数)に期待成長率が向上することが分かります。 どのようなストラテジーの指標を使っても同様の特性を示すはずです。 もしグラフの形が歪む場合(累乗関数で近似しようとすると掛け離れる場合)は、そのストラテジーは過剰最適