この発見は、2023年に行われた発掘調査によるもので、セントルイス大学の研究者ダグラス・ボインがアメリカ考古学協会の年次総会で発表した。 考古学者チームは、現在スペッロ市役所に展示されている、キリスト教に改宗した最初のローマ皇帝、コンスタンティヌス1世(在位306-337)がつくった碑文に基づき、スペッロの発掘を決めた。この碑文は1700年代初頭に発見されたもので、紀元前1世紀にローマ帝国の植民地となったこの地域の住民は、コンスタンティヌスの命で、それまで遠方で行っていた宗教的な祭りを地元で催せるよう、大規模な神殿建設プロジェクトを進めていたという。 しかし、この神殿を建てるためには、神殿に皇帝の家名であるフラウィウス家を祀り、崇拝する必要があった。ローマ帝国はカルト的思想の一環として、皇帝やその名家が神として崇拝されており、このような要望は珍しいことでなかった。 2023年夏、チームは宗