中国の習近平総書記(国家主席)が、国の最高指導者として3選を果たした。「権力の座」は安泰なように見えるが、逆だ。むしろ、失脚への道を開いたのではないか。「台湾奪取」をはじめとする重要課題は、どれも自らの墓穴を掘る可能性が高いからだ。 【写真】中国で、まさか「長江が干上った」…! 習近平が焦る「ヤバすぎる異常気象」 習近平はいま、最高の気分だろう。自身の3選だけでなく、最大のライバルだった李克強首相を無役に追い落とし、大勢の子分たちも引き上げた。共産党大会では、胡錦濤前総書記まで会場から追い出した。「これで、当分は自分の権力が脅かされる心配はない。あとは課題の達成に邁進するだけだ」。そんな思いであるに違いない。 ところが、それこそが「転落の始まり」になる可能性が高い。日本の岸田文雄政権も7月の参院選に勝利した後「黄金の3年間」などと言われたが、あっという間に支持率が急落し、いま危機の渦中にあ