国土地理院は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の月周回衛星「かぐや(SELENE)」のデータを用いた地形図を作成して公開した。この地図は、かぐやに搭載されたレーザー高度計(LALT)が取得した観測精度5mのデータを国立天文台が解析して、それを基に作成された。 レーザー高度計が取得した高度データは月の全球をカバーするもので、従来の月探査衛星では探査されていなかった緯度75度以上の極域の情報が含まれている。高さの計測点数は3月末の時点で600万点以上と、1994年のクレメンタイン月探査の画像から写真測量で決定した総計27万2,931点の月標高基準点網「ULCN 2005」に比べて密度が向上している。 国土地理院のサイトにて、今回発表されたLALTの地形図とULCN 2005を基に作成された地形図が公開されているので、2枚ともダウンロードして見比べていただきたい。LALTの地図は等高線間隔が1k