テティスを諦めたゼウスとポセイドン 海神プロテウスは、テティスに予言しました。「テティスよ、あなたは一人の若者の母となる。その若者が成人した暁には、父より偉大な者として、後世にまで讃えられるだろう」 このため、ゼウスとポセイドンは、テティスを諦めました。自分が我が子に殺されるのではないか、と恐れたからです。オリュンポスの覇者と海の覇者の地位を、明け渡すわけにはいきません。そこで、ゼウスは孫のペーレウスにテティスを与えたのです。 テティスは、海神ネレウスとドーリスの娘たちネレイデスの一人。ギリシャ中部のテッサリアの入り江にテンニンカの木立があり、その中に洞窟があります。ここに毎日、テティスはイルカに乗って、昼寝にやってきます。 待ち伏せしていたペーレウスは、昼寝しているテティスを襲いました。テティスはすぐ目をさますと、鳥となり逃げようとしました。 しかし、ペーレウスは離しません。次にテティス
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