「農家のことを考えると、沈痛な思いを禁じ得ない」。宮崎県の東国原英夫知事は21日、作業着姿のまま、県庁で政府現地対策本部の山田正彦農林水産副大臣と並び記者会見。家畜へのワクチン接種の実施を表明し「農家に極めて大きな負担をかけ断腸の思いだが、ぜひとも理解と協力をお願いしたい」と涙を浮かべ、声を震わせた。 知事は会見の冒頭「一刻も早く拡大を防止するとの強い決意で、国の決定に従い、ワクチンの接種を実施したい」と強調。一方で「農家の損失や精神的負担は甚大」などと農家を気遣い、終始伏し目がちだった。 会見に先だって協議した地元首長らから「首相や(農水)大臣は(ワクチン接種後に家畜を全頭処分される)農家の思いや痛みを理解し、国民にメッセージを発信してほしい」と要望があったことも明らかにした。