レスリング女子で五輪4連覇を果たした伊調馨選手(33)=ALSOK=が日本協会の栄和人・選手強化本部長からパワハラ行為を受けたとして、レスリング関係者が、協会を監督する内閣府の公益認定等委員会に告発状を送っていたことが28日、分かった。告発者の代理人弁護士事務所が明らかにした。 今年1月18日付で送付された告発状によると、伊調選手が栄氏から指導を受けていた中京女子大(現至学館大)を離れて拠点を東京に移した後、栄氏は伊調選手のコーチを強化委員からはずしたり、練習拠点への出入りを禁止にしたりしたという。 栄氏は朝日新聞の取材に対し、「協会が対応します。(伊調選手とは)仲が悪いわけではないし、私が練習をどうこういう話ではない」と話した。 伊調選手は2004年アテネ、08年北京、12年ロンドン、16年リオデジャネイロ大会を制し、女子の個人種目では史上初となる4連覇を達成。国民栄誉賞も受賞した。