■コミュニケーションにおいては、「人」そのものへのアプローチだけでなく 、「場」に対するアプローチも大切です。「場」には盛り上がりの波だけでなく、「思考の波」があります。これにいかにうまく同調するかが重要です。 前回のコラムで、場には盛り上がりの波があり、それに上手に乗ることが大切だと書いた。しかし、「場」には、盛り上がりの波とは異なるもう一つの波、「思考の波」というものがある。 時の流れに応じて、人間の思考は波を描く。 たとえば会議であれば、前半はアイデアをたくさん出してイマジネーションを広げる創造的思考の状態にある。やがて、アイデアについて評価したり、取捨選択したりするなどの論理的思考になる。そして、会議後半になるとだんだん疲れてきて論理的ではなくなり、「やりたい」、「やりたくない」という感情的思考になっていく。 議論の現場を見ていてかみ合わっていないと感じるとき、論点や利害が異なる場
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