【ソウル米村耕一】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は10日、新年の記者会見を開いた。会見冒頭の「新年の辞」で、2015年12月の慰安婦問題に関する日韓両政府合意について「韓日両国間の公式合意であることは否定できず、日本との関係改善も極めて重要だが、間違った結び目はほどかなければならない」と述べ、改めて強い不満を示した。日本政府が合意に基づき拠出した10億円については「日本や元慰安婦、市民団体が同意し、問題解決のために使えるなら、一つの方法だ」と述べ、日本政府と協議したいとの意向を示した。 文氏は慰安婦問題に関する合意について「満足できないが、相手のある外交問題であり、現実を見ながら最善の策を探らなければならない」と再交渉や破棄はしないと判断した理由を説明した。また、日本政府が拠出した10億円と同額を韓国政府が充当することについては、「元慰安婦を癒やす金は韓国政府が出すという意味だ。それ