空が晴れ渡り、さわやかな月曜日。日経ビジネスオンラインに第五回目の連載記事、「『究極のインサイダー取引』を阻止せよ」が掲載された。 経営陣主導の非公開化(MBO)において経営陣は「株主のためにできるだけ高く売るべき」と「できるだけ安く買いたい」という利益相反の問題に直面する。それは、「第三者による株価算定の意見書を取りました」という生ぬるいもので到底解決できるものではない。このような意見書はあくまでも経営陣が提出する事業計画をベースに算定されているし、そもそもにおいて価値評価は(一度でも計算したことがある人なら分かると思うが)前提条件の置き方次第でいかようにも変わるのであるから。 とすれば、既存株主の利益を守るためには、価格について徹底したディスクロージャーと、取締役がデュー・プロセスを経て意思決定をしたか否かについて株主代表訴訟のリスクを負わせること、ひいては「他の買主がいくらでビッドし