刊行した「霊性の震災学」に込めた思いを語り合う学生たち。金菱教授(左)がそばに立ち耳を傾ける=仙台市泉区の東北学院大 数多くの命を奪った東日本大震災について、東北学院大(仙台市)の学生らが、「死生観」を主題に向き合った。被災地でのフィールドワークを基に、これまで忌避されがちだった「震災死」を真正面から捉え、論考を書き上げた。論考は「呼び覚まされる 霊性の震災学 3.11生と死のはざまで」(新曜社)と題する本にまとめ刊行された。 論考を書いたのは教養学部地域構想学科の金菱清教授(社会学)ゼミの4年生7人。2014年4月から約1年間かけて調査や取材を重ねた。 「被災地支援のボランティアに参加するなどしてきたが、震災による死を正視してこなかった面がある。きちんと向き合おうということになった」。ゼミ長の菅原優さん(22)=栗原市出身=は一連の取り組みに込めた思いを語る。 菅原さんは名取市の閖