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私が留守にしている間に放映されて、現在一部日本の台湾関係者の間で話題になっているNHKスペシャル「JAPANデビュー」、第一回「アジアの”一等国”」。親日的といわれる台湾に残る日本植民地統治の傷跡ということで、旧制中学出身のエリート、原住民パイワン族、廟に関係する庶民などから証言を集めて、日本の近代化と台湾統治の負の側面を描いたものだ。 これに対して、日本の親台右翼「台湾の声」一派は、またぞろ「反日自虐左翼史観で、台湾を反日国家だという印象操作を行い、親日的な台湾と日本人を離間させようという工作を行った悪質なものだ」という批判を展開、インタビューを受けた元医者・柯三氏が後で「私が言ったことの一部だけを取り上げられ、不本意だ」と言ったことを嵩にして「当人も怒っている。NHKは謝罪しろ」などといきまいている。 それを右派の週刊新潮も取り上げて、大騒ぎになっている。 ほかにも右翼ではない何人か
NHKスペシャル「JAPANデビュー」に関するネット界のさまざまな議論を見て思ったことは、日本人のウヨクも左翼も、台湾史の基本的認識を欠いていて、台湾人との歴史的・文化的差異を無視したまま、日本人中心の見方を勝手に台湾人に投影、投射していると言う点だ。 今回のNHKに対する反応でウヨクも左翼も一様に「台湾を反日的に描いている」ととらえていたのはその好例だ。もちろん前者は「反日的に描いたのはけしからん」であり、後者は「やっぱりウヨクがいっているのと違って反日じゃないか」という「評価」の違いはあるが。 しかしウヨクにも左翼にも通底するのは、少しでも日本統治批判があれば「反日であって親日などではない」と考える「親日であること」の異常な意味範囲の狭さだ。 ウヨクは台湾人やインドネシア人の「親日」という場合、「親日」を通り越して「媚日」「日本マンセー」を期待して、少しでも耳の痛い忠告や批判があると「
NHKが、台湾の日本統治時代について扱ったドキュメンタリーにおいて、統治時代の差別や構造的暴力について扱い、統治を肯定しない論調で語った。これに対して「反日」だと叫ぶ声が散見される。 「反日」という扇情的なコトバの意味するところを窺い知るのは難しい。が、おそらくは、「本当は台湾は『親日』的で日本統治時代を肯定的に捉えている」のに、否定的な声を拾い集めて前面に押し出し、日本時代を否定的に語っているとして怒っているらしい。つまり前提として「台湾は『親日』」という認識がある。そうした「自分の認識に反する」番組制作がなされたので、日本を貶めるために恣意的に「真実とは反する」放送をしたとでも言いたいのだろう。 しかし「台湾=親日」という幻想にこそ辟易しますね。 戦後台湾は、蒋介石一派による本省人の虐殺・弾圧、中華民国と中共との対立、それに拍車を掛け下支えた冷戦の文脈、戒厳令下における暴力と民主
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