1996年、ユウタさん(42)=仮名=は19歳で工業高校の定時制を卒業した。当時は就職氷河期のまっただ中で「正社員なんて夢のまた夢」。季節労働者として働くため県外へ発った。2年ほど工場で働いて沖縄に戻り、友人の誘いで飲食業に飛び込んだ。 頑張った分だけ収入を手にするのが快感で、すぐに店長まで上り詰めた。だが人を雇う知識や経験は乏しく、店を任された責任感から高圧的な態度で従業員を従わせ、1人になると罪悪感に苦しんだ。 月収は当時40万円にもなったが、次第に他者とのコミュニケーションがおっくうになった。経営者とのトラブルも起き、28歳の時、7年続けた飲食業を辞めた。 ◆つまずき重なり 「挫折の全ては、知識が足りないから」。そう考えて県内大学の社会人選抜試験に挑戦したが不合格。パソコンスクールも通ったが「考え込む時間が長くなり、ずるずる家で過ごす時間が延びた」。 夜勤の生活リズムに慣れた身体で、
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