日本型雇用を誰が殺したのかはすでに10年前のエントリになるが、その中で以下のような予測を行った。 そして、この分析は、もう一つの問題を予測する。団塊世代の引退後約10年で、団塊ジュニア世代というもう一つの人口ピークが壮年に差し掛かる(人口ピークが40歳以下にもう一つ存在していて小さな末広がりピラミッドが存在しているからこそ、団塊世代の引退で2005年以降に年齢別賃金水準の上昇と平均賃金の下落が同時に起きたのである)。そのとき、年功序列型の賃金システムが1990年代と同様に温存されていたとしたら、今から10年後、再び就職氷河期とリストラの嵐が吹き荒れる可能性がある。 この予測について、約10年後の今、検証していく。 大外れ~就職氷河期 まず、目下新卒の就職状況は極めて好調であり、「氷河期が来る」という予想は外れていると言っていいでしょう。景況感はまずまず、団塊世代が退職し、中堅社員はむしろ不