ランサムウェアの被害が拡大している。有効な対策とされるデータのバックアップも、バックアップデータそのものが暗号化されて元に戻せないケースが多いという。こうした状況に対して有効な対策がクラウドストレージのDropboxだ。なぜDropboxがランサムウェアに強いのか、ファイルサーバやNAS環境におけるランサムウェア対策と比較しながら、その理由を解説する。 バックアップデータが復元できなかった企業が70%以上という厳しい現実 企業内の重要なデータを暗号化し、復号するカギと引き換えに身代金を要求するランサムウェアの被害が止まらない。暗号化するだけでなく、データを持ち出して「身代金を払わないとデータを公開する」と脅す二重脅迫型の手口も増えている。 特に最近は、サプライチェーンの「弱いところ」が狙われている。強固なセキュリティ対策で守られている大手企業を直接攻撃するのではなく、対策が不十分な関連企業