2024年3月20日のブックマーク (1件)

  • 指揮官の無能さを心理的に分析する『軍事的無能の心理学』(1976)の紹介|武内和人|戦争から人と社会を考える

    軍事史では、平時に高い地位についた軍人が、戦時にひどい失敗を重ねた事例が数多く記されています。このような軍人は一軍の司令官として大きな権限を持っているにもかかわらず、戦地で発生した問題を適切に解決できず、何ら有効な手を打たないか、あるいは非現実的な対策を講じて事態を悪化させ、軍隊に損失を与えます。 このような事象が起こる要因に関しては、軍事社会学や軍事心理学の分野で議論されていますが、ひときわ大きな影響を及ぼした研究者の一人にノーマン・ディクソン(Norman Dixon)がいます。第二次世界大戦(1939~1945)に陸軍将校として従軍した経験を持つイギリスの心理学者であり、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの教授を務めました。彼の『軍事的無能の心理学』(1976)は出版された当時から多くの論争を引き起こした著作として知られています。 Dixon, Norman. 2016(1976)

    指揮官の無能さを心理的に分析する『軍事的無能の心理学』(1976)の紹介|武内和人|戦争から人と社会を考える