初夏、色鮮やかな青葉をよりつややかに見せる雨を言い表す日本語に「翠雨」「若葉雨」「緑雨」「青時雨」という言葉=雨の名前があります。 風や雨、空、雲、さまざまな自然現象に祈りを込めて、名前を付ける…そんな美しい日本語を育んできた先人たちの繊細な感性ってほんとうに素晴らしい。 島国日本の春夏秋冬=四季がある風土のなか、日本古来の伝統文化、人々の暮らしを「農業」が支えつづけてきました。だからこそ、自然に対する畏敬の念を抱き、自然とともに生き、日本人はさまざまな言葉を生み、育んできたのです。 日本には農耕民族としての長い長い歴史があるのだと、雨の名前にも感じた初夏東北への旅の記憶から…。 今週のお題「雨の日をエンジョイ」に因んで、7年ぶりに記事を改め、エントリーします。 翠雨の山寺 今回は夏に降る雨の名前、文字通り「翠雨(すいう)」のなか、7月中旬、山形市にある立石寺(りっしゃくじ)=通称「山寺」