建設技術研究所が手掛けた橋の耐震補強設計3件で、次々とミスが判明した。3件とも、同社の社員が表計算ソフト「エクセル」で作成した同じファイルを使用し、同様のミスを犯していた。作成者自身で使うことを前提に作ったファイルだったため、他の社員が利用した際に使い方を誤った。 最初にミスが見つかったのは、東日本高速道路会社東北支社が発注した秋田自動車道の大戸川橋の耐震補強設計だ。契約金額は約9500万円で、履行期間は2018年2月~19年9月。橋脚への鉄筋コンクリート巻き立てや炭素繊維による補強、落橋防止構造の設置、縁端拡幅などの設計を実施した。 同橋の耐震補強工事は西松建設が22億4400万円で受注し、20年5月~23年9月の工期で進めている。施工途中の22年12月、縁端拡幅に当たって既設橋脚の鉄筋位置を探査した結果、アンカー削孔位置の変更が必要だと判明。同社が建設技術研究所へ削孔位置について問い合