Takramの渡邉康太郎は、世界に眠る「ものがたり」を紡ぐ。その形は人工衛星から和菓子まで、さまざま。企業ブランディングやサービスの企画立案を担い、人の心を揺さぶる作品を生み出してきた。キーワードは「ものがたりとものづくりの両立」。彼の思考を紐解くことで、ものづくりの本質に迫る。 ものづくりを通して、ものがたりを描く。 彼のものづくりには、必ず「ものがたり」が宿る。 Takram Design Engineering(以下 Takram)の渡邉康太郎さんは、これまで心揺さぶる作品を数多く世に贈り出してきた。 480年の歴史と伝統を受け継ぐ『虎屋』の未来の和菓子「ひとひ」、イタリア・ミラノサローネで展示したインスタレーション「OVERTURE」、ホテルAndazTokyoのブランドムービーなど、その仕事は一言で言い表せないほど多岐にわたる。それらが形づくられるプロセスには、きっと彼のものづく