この連載では,ソフトウェア開発の品質管理(QC:Quality Control)において使われている七つの技法「QC七つ道具」について解説している.今回は,「抽象化‐具体化」することによってある特性の要因を整理するのに役立つ「特性要因図」を取り上げる.特性要因図は,特性と要因の関係をフィッシュ・ボーンにたとえ,要因を収束し,原因を整理していくのに役立つ.(編集部) ●七つ道具その6:特性要因図 今回取り上げるQC七つ道具は,「特性要因図」です.特性要因図とは,特性と要因との関係を整理した図です.その形状からフィッシュ・ボーン・チャート(魚の骨図)とも呼ばれます.また,この図法を考案した石川馨(かおる)博士注1にちなんでIshikawa Diagramと呼ばれたりもします. 特性:現象や結果など原因を見つけようとする「対象」要因:特性に対して影響を与える「要素」もしくは「原因」 QC七つ道具