北海道大(札幌市北区)は1日、研究費1550万円を不正受給したとして、大学院農学研究院の有賀早苗教授(59)と、夫で大学院薬学研究院の寛芳(ひろよし)特任教授(64)を、ともに停職10か月の懲戒処分にしたと発表した。 処分は3月16日付。 発表によると、2人はパーキンソン病の創薬などに関する研究について、同じ研究内容にもかかわらず、2人で別々に日本学術振興会に研究費補助金を申請。早苗教授は2006年度に800万円、07年度に750万円を受給し、寛芳特任教授は06年度に750万円、07年度に740万円を受給した。寛芳特任教授には申請通りの研究実態があったが、早苗教授には研究実態がなかったという。 14年4月、同振興会から「補助金申請に同一の研究内容のものがある」といった問い合わせがあり、同大が調査委員会を設置して調べていた。早苗教授は、補助金を別の研究の備品購入などに使っていたといい、調査委