中野剛志が『富国と強兵』で新自由主義(ネオリベラリズム)の頑健さについて問題提起しています。 富国と強兵 作者: 中野剛志出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2016/12/09メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る この新自由主義というイデオロギーは、その1970年代後半以降の勢力拡大の速度も恐るべきであるが、その頑健さもまた驚くべきものがある。 なぜ、新自由主義は1980年に前後して、かくも急速に台頭し得たのであろうか。しかもその失敗にもかかわらず、なぜ、依然として退場しないのであろうか。 中野は従来の「階級の経済的利害」説を紹介した上で、独自の地政経済学的分析を行っていますが、ここでは別の角度から考察してみます。 ネオリベラル勢力が頑健な直接の理由は、政治において左派/リベラルの支持があることです。 ヨーロッパでは、ハイパーグローバリゼーション(モノ・カネ・