蛭子能収がいま、アツい。テレビ東京『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』での太川陽介とのタッグでブレークし、6月に放送された『ソロモン流』(同)では、賢人としてまさかの抜擢。この8月には、NHK総合『スタジオパークからこんにちは』やフジテレビ系『ウチくる!?』に大々的に取り上げられ、その勢いは止まることを知らない。 蛭子能収といえば、確かに長年タレントや俳優としてテレビに出演しており、かつて宮沢りえの父親役としてドラマ『いつも誰かに恋してるッ』(フジテレビ系)に出演した際は、「父親にしたいタレントナンバーワン」に輝いたこともある。だが、根本敬をはじめとする蛭子能収研究を読んだことのある者にとっては、それは明らかに虚像としてのブレークだった。だが、いま現在の蛭子能収の売れ方は、むしろ生々しい動物としての蛭子能収にスポットが当てられている感がある。 テレビというメディアの特性の一つに、「檻」という側